新長田突撃レポート 気になるスポットに突撃取材を敢行!

Vol.04 - 姫路菓子博2008に突撃!

姫路のまちは大賑わい食のまち・長田といえば、そばめし、ぼっかけ、焼肉、韓国料理などコテコテ濃厚系が思い浮かぶ。そんな長田の対極として、姫路では約3週間にわたって、姫路城を囲むように「姫路菓子博2008」が開催されていた。生活感たっぷりのコテコテと違い、まさにメルヘンな甘いイメージ。普段は絶対近づかないが、ヘンゼルとグレーテルのごとく、たとえどんな罠が仕掛けられていようとも、お菓子の国に潜入しました。

山陽姫路駅を降りると(菓子博入場券を持っていると、山陽電車なら板宿ー姫路が往復1000円で乗車可能!)、姫路城にまっすぐ向かう大手前通り、アーケードも立派なみゆき通り商店街、ともにルミナリエやえべっさんのごとく、すごい人どおりだ。ほとんど一方通行状態。バナーがいたるところに掲げられ、経済効果もかなりのものだろう。

世界遺産・姫路城の雄姿を見上げることができるメインゲートから会場に突入。おっ、かなりスムーズに入場できるやん、とタカをくくっていたら、甘かった。
なんと、どのパビリオンも60分以上待ち。下手すると3時間以上も外で並ばねばならない。ちなみにこの日は5月4日。真夏日の暑さに加え、開幕以来最多の 62,500人が訪れていた。長田区の人口の半分以上が、新長田南地区の商店街に集中してしまうようなもの。警察も警備員も誘導にフル回転。土産物売り場ですら長蛇の列。このままでは2つのパビリオンすら見ることができない。

恐怖の3時間待ち!どのパビリオンを観ようかと迷った挙句、結局どこにも入りませんでした。ゴメンナサイ。しかし、せっかく来て何も買わないのもクヤシイので、行列がなかった神戸から出店しているお店でパンを購入。神戸でいつでも買えるのだが、あえて姫路で購入することに付加価値を見出すしかない。クヤシイけど。それでも、会場内をブラブラするだけで1時間半以上経過した。
会場を出て、姫路城のお濠をぶらつく。気持ちイイ。土産物売り場は、外国人の方がたっぷり。ちょんまげカツラや、刺身のポストカード、相撲浮世絵Tシャツ、着物かハッピかよくわからぬカブいた染物など、日本が誤解されるアイテムの多さも、浅草に負けていない。外国人の方々は、菓子博よりも城そのものがお気に入りのようだ。

汗をびっしりかいた。すると、会場の正面にあるイーグレひめじ内に「播州しらさぎの湯」というスーパー銭湯を発見。すかさず突入する。中はガラガラで、外の喧騒がウソのよう。名物の‘城見風呂'では、お城を眺めながら天然温泉をゆったりと楽しむことができる。温泉につかり、姫路おでんでもつつきながら、冷たい生をグビグビやりたいと心ときめかせ、世界遺産を独り占めする。至福のひととき。ちなみにこの銭湯、高低差がかなりあり、なんと浴場に普通の業務用エレベーターが設置されている。スッポンポンでエレベーターに乗るのは初めてで、何とも言えない不安定な感じを味わうことができた。普通の商業施設やマンションなら、即御用だ。

ゴールデンウィークの日曜日というのにガラ空きの脱衣場でサッパリしていると、5月20日で銭湯が閉館してしまうという切なさ満点の告知が張り出してあった。菓子博の盛り上がりと反比例するかのごとく、光と影のコントラストが哀愁を漂わせる。しかし、すぐその横に、メンバーズカード会員募集のポスターが貼られている。しかも、“永久会員”と書かれている。このギャップ、姫路商人の底力を痛感した。