お好み焼き放浪記 Nagata Okonomi-yaki Wanderer's

第九回 そばめし鉄人!「お好み焼 千栄」復活!

お好み焼 千栄

99年「ソバメシの鉄人」として1000人そばめしを調理99年、旧店舗で道場六三郎氏から免許皆伝を受ける去る99年10月。新長田南地区で1ヶ月間繰り広げられた「復興大バザールin長田」。『ソバメシの鉄人』として4mの巨大フライパンに1000人分のソバメシを見事焼き上げ、非公認の世界記録を達成した元・西神戸センター街5丁目、名店の誉れ高い「お好み焼 千栄」が3年半ぶりに、装いも新たに新長田に復活!ぐっと広くなった店内は復活を待ち焦がれていたファンで溢れかえっている。

取材日は強烈な猛暑。ノドもアタマもフラフラになりながら生ビールをイッキに流し込む。あまりの旨さに目が回りそうになりがら、まずは『貝柱焼』と『イカ塩焼』をつまむ。ともに大ぶりなのに柔らかく、それでいて歯ごたえに溢れている。ポン酢なしでも楽しめる絶妙の味付けだ。続いて『トン平焼』が登場。贅沢に分厚くカットされ、玉子が程よく絡まったトンテキを一口ほお張る。ソース、マヨネーズ、ケチャップの庶民の下町的洋風調味料のエキセントリックな味わいがニヤリとさせる。食べ応えタップリのトンテキも充分火が通っているのに柔らかく、それでいて歯ごたえを楽しめる逸品だ。鉄板の上でしばらく置いておくと、端の脂身がジュージューカリッと香ばしくなり、口中に広がる脂の上品な甘みにウットリ。

コテがとまらなくなる直球勝負の「豚焼」そして、『コロコロステーキ』がでで〜んと降臨。国産黒毛和牛を惜しげもなく起用した贅沢極まりない逸品である。普段食べなれないゴチソウにドキドキしながら、一口パクリ。表面はカリッとしており、歯でプツリと刺激を与えると、閉じ込められた肉汁がイッキに溢れ出す。内部はほどよいレアなのに、充分に火が通っており、円熟味を感じさせる。ビールもよいが、赤ワインもピッタリくるだろう。付け合せの野菜焼の取り合わせもスバラシイ。ビールからチューハイに切り替えピッチを早めていく。店内は相変わらず超満員。瀬戸内海の潮の香りが魅力的な『タコ焼きそば』をコテで粋にほお張った後、オーソドックスな『豚焼』でシメる。外はカリッと、中はふわっと。これぞ『This is CHIE!』。ブラボー!お腹も心も大満足だ。「死ぬまでに長田でもう一度、お好み焼きを焼きたい」(店主談)というアツい想いが食べる者の涙腺を刺激する。

「そばめし鉄人」の垂れ幕がひと際目立つ外観前述の復興大バザールで、鉄人・道場六三郎氏から直接薫陶を受けたお墨付きの腕前は、ブランクを全く感じさせず、更なる進化を遂げとどまる所知らず

ちなみに店主・河野道和さんの大活躍は『銭湯帰りに、お好み焼き』(神戸ながたTMO著 ジョイプラザ2階喜久屋書店さんで発売中)で堪能できる(スイマセン、宣伝です)。

お好み焼 千栄のお店情報

※2009年までの情報になります。現在の営業状況につきましては各店舗へお問い合わせください。

長田っ子が待ち焦がれた「お好み焼 千栄」は、ノセ病院南に移転し、17時から23時まで営業!
定休日は水曜、電話は643−0188です。
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